ワールドカップも決勝を残すのみとなりましたね! 今回は日本代表の決戦の地が『フェルナンブコ・アリーナ』だったということで、バイオリンの弓の材料についてお話しようと思います。

バイオリンの弓はフェルナンブコという木材が使われています。この木材の産地であるブラジル北東部の地名からきています。 フェルナンブコの心材部分は赤く、水で簡単に抽出される色素成分をたくさん含んでいます。このことから15世紀末から赤色の染料としてブラジルからヨーロッパに輸出されていました。 しかし18世紀後半にフランス人のフランソワ・タートという人が、フェルナンブコの振動減衰特性(振動が減衰しにくいので良く響く!)に気づき弦楽器の弓として最良の木材だということを発見しました。(さらに耐朽性が高く堅く重く粘りのあることが特徴) それ以降、最高級の弓材として200年以上珍重されています。

現在フェルナンブコは乱獲により急速に個体数が減少し絶滅が危惧されています。2007年には、ワシントン条約に規定され、容易に輸出入できるというものでは、なくなっています。 フェルナンブコが使われている弓が高級なのも納得です!!

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写真は、『フェルナンブコ』 と 『フランソワ・タート』 です!